アミノインデックス®リスクスクリーニングとは
血液中のアミノ酸濃度バランスから、現在の健康状態や病気の可能性を評価する検査です。 現在がんである可能性や、将来糖尿病になるリスクなどを評価することができます。
人のからだとアミノ酸
人のからだは約60%が水分で、約20%がたんぱく質でできています。人のからだを構成しているたんぱく質は、20種類のアミノ酸から作られています。
必須・準必須アミノ酸とは?
たんぱく質は炭水化物・脂質と並ぶ3台栄養素の一つです。たんぱく質はアミノ酸がたくさんつながったものであり、摂取したたんぱく質は胃や腸でバラバラのアミノ酸に分解されてからだに吸収されます。アミノ酸の中には、からだの中で作り出せないアミノ酸=必須アミノ酸、十分な量が作り出しにくいアミノ酸=準必須アミノ酸があります。たんぱく質を形づくるには約20種類のアミノ酸が必要ですが、そのうち約半分が必須アミノ酸および準必須アミノ酸であり、これらは食事から継続的にバランス良く摂る必要がある必須栄養素になります。
病気とアミノ酸バランス
アミノ酸は血液中にも含まれており、健康な人の血液中のアミノ酸濃度は、それぞれ、一定に保たれるようにコントロールされています。しかし、さまざまな病気になると、一定に保たれている血液中のアミノ酸濃度のバランスが変化することが分かっています。
アミノインデックス®とは何ですか?
アミノインデックス®とは、この血液中のアミノ酸濃度バランスの変動に着目し、現在の健康状態や病気の可能性を明らかにする下記の検査です。
「アミノインデックス®がんリスククリーニング(AICSR)」検査
「アミノインデックス®生活習慣病リスククリーニング(AILS)」検査
- 血液中のアミノ酸濃度測定による全く新しいタイプの検査です。
- 一度の採血(5ml)で、複数のがんを同時に検査できます。
- 早期がんにも対応した検査です。
- 4年以内に糖尿病を発症するリスクを検査できます。
- 大切な栄養素である必須・準必須アミノ酸が血液中で低下していないかを評価します。
- 評価結果に基づいた医師・管理栄養士監修の生活改善情報により、糖尿病などの疾患の発症予防に役に立ちます。
- 採血による簡便な検査であり、健康診断で同時に受診できます。
(検査のみの受診も可能)
「アミノインデックス®がんリスククリーニング(AICSR)」検査
アミノインデックス®がんリスククリーニング(AICS:AminoIndexRCancer Screening)とは、血液中のアミノ酸濃度を測定し、健康な人とがんである人のアミノ酸濃度のバランスの違いを統計的に解析することで、現在がんである可能性を評価する検査です。早期のがんにも対応しています。
対象と検査の注意事項
胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん(男性のみ)、乳がん(女性のみ)、子宮がん・卵巣がん※(女性のみ)を対象としたがんの可能性について評価することができます。
検査内容 | 対象がん | 対象年齢 |
---|---|---|
男性AICS(5種) | 胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん | 25~90歳 |
前立腺がん | 40~90歳 | |
女性AICS(6種) | 胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん 乳がん、子宮がん・卵巣がん *子宮がん/卵巣がんは、どちらかのがんのリスクがあるかを区別することはできません。 |
20~80歳 |
<注意事項>
- 検査のための採血は、食後8時間以上あけ、午前中に採血します。
- 検査前8時間以内に、水以外(食事、サプリメント等)は摂らず、午前中に採血してください。
- 女性ホルモンに関する薬(ピルなど)の服用されている方は、診察の際にご相談ください。
- 下記の方はAICS値に影響がありますの検査は受けられません。
- 検査時に妊娠されている方
- 授乳中の方
- がん患者(治療中を含む)の方
- 先天性代謝異常の方
- 透析患者の方
検査と検査結果
- 1 院内にて少量の血液を採取します(5ml程度)。時間にして10分程度です。一度の採血で複数のがんを同時に検査します。
- 2 2週間後に検査結果をお伝えいたします。それぞれのがん種ごとにがんに罹患している可能性を0.0~10.0の数値とA,B,Cの3段階のランクで表示されます。大まかに下記のように分類しますが、検査結果の内容を患者さまご自身で判断・理解するのは難しいので診察にて医師が詳しく説明します。
ランク分類 | ランクA | ランクB | ランクC |
---|---|---|---|
AICS値 | 0.0~4.9 | 5.0~7.9 | 8.0~10.0 |
各ランクでのがんである可能性【倍率】
ランク分類 | 罹患率*: | ランクA | ランクB | ランクC | |
---|---|---|---|---|---|
AICS値 | 0.0~4.9 | 5.0~7.9 | 8.0~10.0 | ||
AICS (胃) |
胃がん | 0.1036% | 1/3,088【0.3倍】 | 1/603【1.6倍】 | 1/95【10.2倍】 |
AICS (肺) |
肺がん | 0.0887% | 1/3,342【0.3倍】 | 1/604【1.9倍】 | 1/125【9.0倍】 |
AICS (大腸) |
大腸がん | 0.1325% | 1/1,510【0.5倍】 | 1/596【1.3倍】 | 1/92【8.2倍】 |
AICS (膵臓) |
膵臓がん | 0.0273% | 1/12,744【0.3倍】 | 1/2,893【1.3倍】 | 1/316【11.6倍】 |
AICS (前立腺) |
前立腺がん | 0.1179% | 1/1,885【0.5倍】 | 1/398【2.1倍】 | 1/133【6.4倍】 |
AICS (乳腺) |
乳がん | 0.1264% | 1/1,194【0.7倍】 | 1/440【1.8倍】 | 1/198【4.0倍】 |
AICS (子宮・卵巣) |
子宮がん・卵巣がん | 0.0858% | 1/4,660【0.3倍】 | 1/794【1.5倍】 | 1/100【11.6倍】 |
「アミノインデックス®がんリスククリーニング(AICSR)」検査は、がんであるかを確定するものではありません。また、検査は採血時のがんであるリスクを評価するもので、生涯に渡ってのリスクを評価するものではありませんので、定期的に検査をおすすめいたします。
「アミノインデックス®生活習慣病リスククリーニング(AILS)」検査
アミノインデックス®生活習慣病リスククリーニング(AILS:AminoIndexRLifeStyle diseases)とは、血液中のアミノ酸濃度バランスから、4年以内に糖尿病を発症するリスクと、大切な栄養素である必須・準必須アミノ酸が血液中で現在低下していないかを評価する検査です。
アミノ酸の中には、からだの中で作り出せないアミノ酸=必須アミノ酸、十分な量が作り出しにくいアミノ酸=準必須アミノ酸があります。たんぱく質を形づくるには、20種類のアミノ酸が必要ですが、そのうち約半分が必須アミノ酸および準必須アミノ酸であり、これらは食事から継続的にバランス良く摂る必要がある必須栄養素になります。
検査で評価できる内容と検査の注意事項
評価項目 | 評価内容 |
---|---|
AILS(糖尿病リスク) | 4年以内に糖尿病を発症するリスク |
AILS(アミノ酸レベル) | 血液中の必須・準必須アミノ酸の低さ |
※糖尿病の方(治療中を含む)のAILS(糖尿病リスク)値やランク評価、検査結果に基づくタイプについて、結果が出力されますが、いずれも評価対象外となります。
<注意事項>
- 検査のための採血は、食後8時間以上あけ、午前中に採血します。
- 検査前8時間以内に、水以外(食事、サプリメント等)は摂らず、午前中に採血してください。
- 女性ホルモンに関する薬(ピルなど)の服用されている方は、診察の際にご相談ください。
検査と検査結果
- 1 院内にて少量の血液を採取します(5ml程度)。時間にして10分程度です。一度の採血で複数のがんを同時に検査します。
- 2 2週間後に検査結果をお伝えいたします。AILS(糖尿病リスク)値は、4年以内に糖尿病を発症するリスクを0.0~10.0の数値で報告します。数値が高いほど、4年以内の発症リスクが高くなります。リスクを判断する目安として、A、B、Cの3つのランクに分類しています。
ランク分類 | ランクA | ランクB | ランクC |
---|---|---|---|
AILS(糖尿病リスク)値 | 0.0~4.9 | 5.0~7.9 | 8.0~10.0 |
ランクAに対する発症リスク* | 1.0倍 | 7.8倍 | 16.7倍 |
* ランクAを1.0とした場合の発症リスク
AILS(アミノ酸レベル)値は、0.0~100.0の数値で報告します。数値が低いほど、血液中のいずれかの必須・準必須アミノ酸の濃度が低いことを意味します。低いことを判断する目安として、「通常」、「低い」の2つに分類しています。
人間ドック受診者の17%が「低い」に、83%が「通常」に分類されます。「低い」場合には、たんぱく質栄養不良、貧血、免疫・炎症の指標との関連が報告されています。
低い | 通常 | |
---|---|---|
AILS(アミノ酸レベル)値 | 0.0~29.9 | 30.0~100.0 |
人間ドック受診者の分布 | 17% | 83% |
検査結果に基づくタイプについて
AILS(糖尿病リスク)とAILS(アミノ酸レベル)の検査結果に基づく、I~IVの4つのタイプのいずれかを報告します。 それぞれのタイプに適した「タイプ別AILS®エーアイエルエス生活改善ガイド」を提供します。
AILS(糖尿病リスク)が「ランクA」であっても100%4年以内に糖尿病を発症しないとは言い切れません。また、同時に受診した他の糖尿病関連の検査結果と異なる場合があります。
血液中のアミノ酸濃度はさまざまな原因で変化するため、糖尿病以外の病気や、個人特有のアミノ酸濃度バランスにより、「ランクB」や「ランクC」と評価される場合でも、必ずしも4年以内に糖尿病を発症するわけではありません。
「アミノインデックス®生活習慣病リスククリーニング(AILS)」検査は、糖尿病の発症リスクを確定するものではありません。AILS(糖尿病リスク)と、その他の検査結果とともに総合的に判断されるものです。検査結果の解釈や必要な他の検査に関しては、医師に相談の上、定期的に検査をおすすめいたします。
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